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木の陰に隠れた月は、控えめな光を放ちながら主張する。 なぜ僕を照らすの? 泣いているときに照らされて、喜ぶほど僕は無神経じゃない。 やめてよ。まぶしいよ。 泣き叫びたい気持ちをこんなにも押さえているのに、 君はいつだって僕のそばにいるから 「月が綺麗ですね」 そんな言葉を放った君に、僕はどういえばいいのだろう。 こんなに泣き叫ぶくらいなら僕は。 「もう、死んでもいい」 そんな答えしか、返せなかった。